本公演は終了しました
2016年 2月6日(土) 17:00開演
【全席指定】 | 会員 S席4.500円・A席3,600円 一般 S席5,000円・A席4,000円 *U-23(A席/23歳以下)2,500円 |
* | 中学生以上の方は公演当日に学生証または年齢が確認できるものをご持参ください。 |
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500円、対象:1歳~未就学児、定員10名、要予約(2週間前まで) *未就学児は入場できません。 |
【出 演】 | エルンスト・オッテンザマー(写真左) ダニエル・オッテンザマー(写真右) アンドレアス・オッテンザマー(写真中) 菊池洋子(ピアノ) |
【曲 目】 | W.A.モーツァルト: 歌劇『皇帝ティートの慈悲』より「私は行くが、君は平和に」 歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』よりテルツェット「風はおだやかに」 歌劇『後宮からの逃走』より「どんな責め苦があろうとも」 コヴァーチ:ファリャへのオマージュ、 ガーシュインへのオマージュ、ショレム・アレイヘム ロッシーニ:踊り レーヘル:マンハッタン・スウィート, ウディ・クラリネッツ チブルカ:ブロードウェイ・インプレッションズ ボンファ:オルフェの歌 コレーニ:ファイヴ・アンド・モア(テイク・ファイヴ) |
【後 援】 | オーストリア大使館 一般社団法人 日本クラリネット協会 |
【関連企画】 | ☞家族と友達みんなdeアンサンブル♪ 出演者募集! |
世界のトップ・オーケストラの首席奏者を親子3人で占めるという、音楽の都ウィーンが生んだ驚異のファミリー、オッテンザマー家。「ザ・クラリノッツ」は、ウィーン・フィル首席クラリネット奏者として30余年のキャリアを誇る名手エルンスト・オッテンザマーと彼の二人の息子ダニエルとアンドレアスによるユニークなクラリネット・トリオです。
彼らと風のホールとのご縁は、2004年のエルンスト・オッテンザマーとヴェンツェル・フックス(ベルリン・フィル首席クラリネット奏者)の公演にさかのぼります。その後、2006年に当時ウィーン・フィルのエキストラの常連だったダニエルと高校生のアンドレアスが父と共に「ウィーン・クラリネットアンサンブルの魅力」に出演しました。現在、彼らはそれぞれウィーン・フィル、ベルリン・フィルの首席奏者を務めています。
今回はピアノにベルリン・フィル、ウィーン・フィルの奏者たちの信頼も厚い名手、菊池洋子を迎えます。2002年第8回モーツァルト国際コンクールにおいて日本人として初めて優勝、風のホールにはシリーズ「未来を聴く」第3回に登場して以来の登場となる彼女は、アンドレアスのソロ・リサイタルでも共演を重ねており、息のあったアンサンブルは既に実証済みです。
プログラムはモーツァルトのオペラ、ロッシーニの舞曲、映画音楽のほか自らもクラリネットを演奏するハリウッドの映画監督ウディ・アレンに捧げられた作品など、オリジナル曲からカバー曲にいたるまで、実にカラフル! ウィーンのクラリネットならではの太くて柔らかく温かみのあるサウンドと豊かなハーモニーはもちろん、3人それぞれのシャープな感性が加わったダイナミックなアンサンブルが楽しめるプログラムです。
上質でありながら遊び心満載、クラシカルな雰囲気をたたえながら今の気分もしっかりと持ち合わせているザ・クラリノッツ。オッテンザマー家のサロンにでも招かれたような気分で、心地よいひとときをお過ごしください。

──親子でトリオを結成しようと思われたきっかけは?
子どもたちには、ウィーンで古くからの伝統があるハウスムジーク*に親しんでほしいと考え、幼い頃から一緒に音楽を楽しんできました。それが自然な流れでプロフェッショナルなアンサンブルに繋がったのです。
──ご家族で演奏されるからこそ味わえる醍醐味もありますね。
ウィーン・フィルのメンバーや世界各地の様々なアーティストと室内楽を演奏する機会はたくさんありますが、息子たちと一緒に演奏会を行うようになってからは、仕事とはまた違った気持ちを抱くようになりました。私たちは自分たちの演奏スタイルについて互いに話す必要もなく、生まれながらにして自然にコミュニケ―ションができているからです。私は自分の家族を多くの国の人々に紹介することをとても誇りに思っています。
──プライベートでもご家族で演奏されますか?
もちろん。妻はチェロを、私の母はピアノを演奏します。プライベートでは私たちと一緒に演奏することもあるんですよ。
──今回のプログラムについてお聞かせください。
3本のクラリネットのため、またはピアノと一緒に演奏するために書かれたオリジナル曲からモーツァルトやロッシーニのオペラのアリアや、映画音楽、 ジャズの名曲を編曲した作品にいたるまで様々な曲を演奏します。これらの多くはまさに私たち3人のために書かれたものなのです。
──ザ・クラリノッツの演奏会には、B管のクラリネットだけではなく、バセットホルン、バスクラリネット、E管クラリネットなど、クラリネットに分類される様々な楽器が登場しますね。
私たちは様々なタイプのクラリネット属の楽器をフレキシブルに使っています。同じ曲であっても、演奏会によってはそれぞれが受け持つ楽器を変えたりすることもあるんですよ。これらの楽器を組み合わせることで、私たちが演奏する音楽に実に多彩な音色がもたらされ、独特の味わいを醸し出すのです。
──最後に、メッセージをお願いします。
私たちは再び三鷹を訪れること、また、菊池洋子さんと一緒に演奏することをとても嬉しく思っています。プログラムは非常にバラエティに富んでいますので、きっと皆様に私たちの演奏を楽しんでいただけるものと思っています。

「ザ・クラリノッツ」はウィーン・フィル首席クラリネット奏者、エルンスト・オッテンザマーさんが2005年に二人の息子たちと結成した親子3人のクラリネット・トリオです。現在、長男のダニエルは父と共にウィーン・フィルの、次男のアンドレアスはベルリン・フィルの首席奏者を務めています。世界トップクラスの二つの楽団の首席ポストを親子3人で占めるという、驚異の音楽一家です。
さて、エルンストさんと風のホールの出会いは、今から11年前の2004年、エルンストさんとベルリン・フィル首席クラリネット奏者のヴェンツェル・フックスさんによるデュオ・リサイタルでした。その2年後、2006年にエルンストさんは二人の息子たちを伴い、「ウィーン・クラリネットアンサンブルの魅力」と題した演奏会に再登場しました。当時、長男は20歳、次男は17歳。リハーサルの後に、二人は芸術文化センターの事務所に出向き、1台のパソコンで仲良くメールのチェックをしていました、後ろ姿のなんと微笑ましかったこと! 演奏会では、エルンストさんに導かれながら、父親譲りの柔らかく太い音でたっぷりと歌うように演奏する二人の堂々としたステージマナーが印象に残りました。
その後、私は東京とウィーンで、エルンストさん、そして更に成長した二人の演奏を聴く機会に恵まれました。どの機会においても、はっと気付かされることがあります。それは、オッテンザマー家の演奏には歌がある、オペラがある、そして、音楽をする歓びに溢れているということです。息子たちは、父親の演奏からにじみ出てくるもの、しっとりとした美しい音をしっかりと受け継ぎ、それぞれの個性で表情豊かに、音楽を客席の聴衆と分かち合うことを楽しみながら演奏しています。エルンストさんは過日のマスタークラスで「作品に対して正直に向かい合い、価値ある演奏をしなければならない」「『いい演奏』を『さらに面白い演奏』に」とおっしゃっていましたが、「ザ・クラリノッツ」の演奏会にはその考えが根底にあり、随所にクラリネットの魅力を多角的に味わえる工夫を凝らしているからこそ心から楽しめるのだ、と深くうなずいてしまいました。
まるでオッテンザマー家のサロンに招かれたような親密な雰囲気で繰り広げられる家庭的な温かさも持ち合わせた演奏会は、本当に魅力的です。一度聴いたらきっと虜になることでしょう。三者三様の華麗な演奏テクニック、親子二代にわたって受け継がれる伝統の音色、そして親子ならではのぴったりと息のあったアンサンブルをどうぞお楽しみに!
協力:株式会社ヒラサ・オフィス
ザ・クラリノッツのFacebookページでは、レコーディングやコンサートのスナップショット、リハーサルの様子などの映像がご覧になれます。
https://www.facebook.com/theclarinotts