弦楽オーケストラ 優美の極致に迫る 鈴木秀美×TMPのドヴォルジャーク、シェーンベルク
本公演は終了しました
2014年 3月16日(日) 15:00開演
*14:30〜 みたかジュニア・オーケストラによるプレ・コンサートがございます。
【全席指定】 | 会員3,500円 一般4,000円 学生2,000円 三鷹市内在住または在学の小・中学生1,000円 |
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500円、対象:1歳~未就学児、定員10名、要予約(2週間前まで) *未就学児は入場できません。 |
【出 演】 | 鈴木秀美(指揮) トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ |
【曲 目】 | ドヴォルジャーク:弦楽セレナーデ ホ長調op.22 シェーンベルク:浄夜op.4(1943年 弦楽合奏版) |
古典派音楽を専門とする「オーケストラ・リベラ・クラシカ」音楽監督・指揮者の鈴木秀美とトウキョウ・モーツァルトプレーヤーズとの共演でお贈りするスペシャル・コンサートの第3弾は、19世紀末に作曲された代表的な弦楽作品2曲を取り上げます。
前半に取り上げるのは、ドヴォルジャークの「弦楽セレナーデ」です。「これまでのTMPとの共演とホールの清々しい音響も考えて選んだ作品で、昔も今も好きな作曲家の一人です。」と鈴木秀美さんは語っています。「弦楽セレナーデ」は1876年プラハ市内を流れるヴルタヴァ河(モルダウ河)に浮かぶ中洲、ジョフィーン島で初演されました。ドヴォルジャークがブラームスに認められて作曲家としての輝かしい将来を約束されるきっかけとなった作品です。
また、後半の「浄夜」は、20世紀前半における無調音楽や十二音技法の開拓者として有名なシェーンベルクが、25歳の時に手掛けた弦楽六重奏曲です。「月明かりのもとで、他人の子どもを身籠った女性を恋人の男性が許す」という内容の同名の詩に基づいて作曲されました。ドイツ後期ロマン派の流れを汲んだシェーンベルク初期の、美しい弦の響きをご堪能いただけることでしょう。今回は作曲者自身が改訂した1943年の弦楽合奏版で演奏されます。どうかお聴き逃しなく!
どうも私は『バッハ・バロック・古典派...辺りをやるメンドクサイ人』と思われているような気がするが、何時代でも好きなものは好きである。今回の曲目は、弦楽合奏を2種類の全く異なった方法で極めたもの、どちらも想い出深く、弾くのか振るのかと大いに悩むものだ。このサイズとしては東京随一の響きの三鷹で、TMPの方々と音を練るのが待ち遠しい。
【鈴木秀美さんインタビュー動画】
※JCN武蔵野三鷹「MITAKA ARTS NEWS ON TV vol.116」で放映されたものです。YouTube で見る

リューベック歌劇場外観リューベック歌劇場の音楽総監督としての仕事を始めて、そろそろ3ヶ月目に入ります。オペラ公演や、オーケストラの演奏会を指揮する以外にも、プランニング、オーディション、地元の方々との交流、広報宣伝のお手伝いと、さまざまな仕事をしています。劇場のオーケストラは、週ごとにプログラムが変わる放送オーケストラなどと違って、毎日違う曲を弾かなければなりません。しかも本番日の午前には、先の公演の練習が入っていたりします。また、地元の教会でのボランティア演奏なども引き受けることがあるため、抱えている曲が常に10曲近くあるような状態。しかも、一晩で4時間以上要するワーグナーやヴェルディの大作も時々上演されるので、団員は皆、目が回るような忙しさでシーズン中を過ごしています。
ドイツの冬はかなり気温が下がりますが、がっしりとした部屋の中は日本の住宅より暖かいかもしれません。私が見つけた家は築400年。現在の住宅より何倍も壁が厚いそうで、楽器を弾いても問題ありません。バッハが生まれる前から建っている家だと思うと、妙な感慨があります。レンガ造りの家で少し傾いているのですが、そういうことは誰も気にせず住んでいるようです。地震のある日本なら「欠陥住宅」になってしまうかもしれませんね。
リューベック中央駅こちらにはコンビニもないし、日曜はお店が開いてないし、日本の便利さを知っているととても生活しづらく感じるのですが、慣れてくると、人通りの少ない静かな街でウィンドーショッピングをするのも良いものだと思えてきます。そんな中だから、音楽から感じる温かみも格別なのでしょう。ただ、宅配便と電車の定時運行だけは、日本のシステムを真似して改善して欲しいと思うことがしばしばです。「日本のアマゾンは当日配達」なんて言っても、ドイツでは誰も信じてくれません。
©Theater Lubeck GmbHl
沼尻さん指揮によるヴェルディ:歌劇『ドン・カルロ』さて、来期のTMPですが、オペラ・プロジェクトには、ドイツ・バイエルン州、レーゲンスブルク歌劇場音楽総監督、阪哲朗さんに初登場していただきます。ピリオド奏法を取り入れた古典のプログラムは、鈴木秀美さんに引き続きお願いしました。様々な指揮者のもとでTMPの引き出しの数が増えていくと思うと、とても楽しみです。私のモーツァルト協奏曲弾き振りシリーズも12回目を迎え、これが終われば残すところあと16曲。まだまだ長い道のりです。今後ともTMPをよろしくお願いいたします。