2014年 3月6日(木)〜11月3日(月・祝)
【開館時間】 | 9:30~17:00 |
【休館日】 | 月曜日 *月曜日が休日の場合は開館 5/7・8、7/22・23、9/16・17、10/14・15は休館 |
【入館料】 | 300円(20名以上の団体200円) *中学生以下、障害者手帳持参の方とその介助者、 校外学習の高校生以下と引率教諭は無料。 *「東京・ミュージアム ぐるっとパス」をご利用いただけます。 |
三鷹で執筆した『戦争と二人の婦人』で「ふりがな廃止論」を唱えた山本有三は、戦後、口語憲法の成立や「当用漢字」「現代かなづかい」の制定、国語教科書の編集に尽力しました。現在、山本有三記念館となっているこの建物は、有三の旧居であると同時に有三による私設の国語研究所が置かれた場所であり、1951年から53年までは国立国語研究所の分室でもありました。有三と国語との関わりを考える上で、ゆかりの深い建物であるといえるでしょう。三鷹時代に始まり後半生のライフワークとなった国語改革への取り組みを辿ります。
展示構成
第1章 国語問題への関心 ふりがな廃止論の提唱と影響
第2章 国民のための国語 「もじと国民」の発表と憲法口語化
第3章 有三が残したもの 「当用漢字」「現代かなづかい」の制定と有三編集国語教科書
展示資料紹介
「もじと国民」原稿
1941(昭和16)年1月26日、JOAK(東京放送局)放送で有三の講演「もじと国民」が行われた。有三にとっては初めてのラジオ出演だったが、国語問題を広く訴える機会になればと引き受けたもの。間もなくこの内容は書き起こされ、同年の「文藝春秋」3月号に掲載。戦後に改稿し「世界」1946年4月号に発表された。
山本有三書簡 内山賢次宛 1938年8月13日 原稿用紙・ペン
『シートン動物記』を日本に紹介したことで知られる翻訳家・内山賢次は、有三が唱えたふりがな廃止論に賛同し、手紙と『シートン動物記』を送りました。この書簡は内山への返信として書かれたものです。
「あなたのやうな方が私の説に御賛成下すったばかりか、早速それを御葉書の上で御実行になった事は、何とも感激に堪へない次第です。降後は共々に同じ道を進んで行きたいものでございます」という文面からは、共に文筆を生業とする内山からの賛同を心強く感じていたことがうかがえます。