関東の野村家、関西の茂山家の共演で、お楽しみいただく東西狂言の会。
野村萬斎による上演前の解説もございます。
リニューアルした三鷹市公会堂で、狂言の醍醐味を、心ゆくまでご堪能ください。
[完売御礼]本公演は終了しました
2013年 6月23日(日) 14:00開演
【全席指定】 | 会員3,600円 一般4,000円 高校生以下2,000円 |
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500円、対象:1歳~未就学児、定員10名、要予約(2週間前まで) *未就学児は入場できません。 |
【出 演】 | 野村万作 野村萬斎 茂山千五郎 茂山正邦 |
<あらすじ>
入間川(いるまがわ)
長らく都に来ていた遠国の大名が、太郎冠者を連れて本国へ帰る途中、入間川に行き当たる。そこで出会った入間に住む何某が深いからと止めるのも聞かず、川を歩いて渡ろうとした大名は、深みにはまってしまう。昔から入間では「入間様(いるまよう)」と言って逆さ言葉を使うはずだと怒った大名は、何某を成敗しようとするが...。
逆さ言葉によるセリフのやりとりが面白い作品です。入間川は現在も埼玉県南西部を流れる川。狂言には珍しく、関東を舞台にしています。
鎌腹(かまばら)
怠け者の太郎が山へ薪を取りに行かないので、怒った妻は鎌を縛り付けた棒を持ち、追い回す。仲裁人が止めに入るが、太郎は女に侮辱されるより自殺した方がマシと、妻の目の前で腹を切ろうとする。ところが妻は、やれるものならやってみろと捨てゼリフを残し、立ち去ってしまう。一人残された太郎は、さまざまな死に方を試みるが...。
後に引けなくなった男の運命は? 虚栄心と生への執着心が交差する、シテの演技が見どころです。
孫聟(まごむこ)
今日はめでたい聟入り(結婚後初めて聟が妻の実家へ挨拶に行くこと)の日。舅と太郎冠者は、日頃何かと口うるさい祖父を外出させ、そのすきに祝儀を済ませてしまおうと策を練る。それを聞いた祖父は怒り出し、結局同席することになる。いよいよ聟がやってくると、大張りきりの祖父は、舅そっちのけで盃事に口を出し...。
祖父まで登場する珍しい聟入り狂言です。華やかでめでたい雰囲気の中で、デフォルメされた老人の振舞いが効果的に描かれています。
【演者プロフィール】
野村万作
一九三一年生。重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)。祖父故初世野村萬斎及び父故六世野村万蔵に師事。三歳で初舞台。芸術祭大賞、紀伊国屋演劇賞、日本芸術院賞、紫綬褒章、坪内逍遙大賞など多くの受賞歴を持つ。国内外で狂言普及に貢献し、ワシントン大学やハワイ大学などで客員教授を務める。
野村萬斎
一九六六年生。野村万作の長男。祖父故六世野村万蔵及び父に師事。重要無形文化財総合指定者。三歳で初舞台。「狂言ござる乃座」主宰。国の内外の狂言公演に参加する一方、現代劇や映画に主演するなど幅広く活躍。芸術祭新人賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、朝日舞台芸術賞等を受賞。世田谷パブリックシアター芸術監督。
茂山千五郎
一九四五年生。茂山千作の長男。父及び故三世千作に師事。重要無形文化財総合指定者。四歳の時、狂言「以呂波」で初舞台。狂言界の活性化をめざし「花形狂言会」を発足。現在は七五三・あきらと共に、桂米朝一門を巻込み『お米とお豆腐』を立ち上げ、新たな試みに挑戦中。
茂山正邦
一九七四年生。茂山千五郎の長男。父及び祖父千作に師事。四歳の時、狂言「以呂波」で初舞台。その後「千歳」「三番三」を披く。一九九三年、花形狂言会に入会と同時に「釣狐」を、二〇〇四年「花子」を披く。二〇〇六年より宗彦、茂、逸平、童司と共に「HANAGATA」を再開。