2010年12月28日。惜しまれつつこの世を去った、高峰秀子。
デコちゃんと呼ばれ愛された天才子役は、やがて、日本映画の黄金期を彩る大女優、高峰秀子に。
「私は幸せだった。日本の映画のもっともいい時期に、もっともいい監督たちと仕事ができたのだから。」三回忌を迎えた今、彼女自身が語ったというその言葉の証を、そして、今なお色褪せることのないその魅力の理由を。大きなスクリーンで、ぜひ、お確かめください。
[チケット発売日] 会員4/11(木) 一般4/12(金)
三回忌・高峰秀子
『宗方姉妹』『稲妻』
2013年 5月11日 (土) 昼の部11:00/夜の部16:00開演
【全席指定】 | 各回 会員=900円 一般=1,000円 学生=800円 各回2本立/昼夜入替制/途中休憩あり *未就学児は入場できません。 |
【協 力】 | 東宝株式会社、松竹株式会社、株式会社角川書店 |
昼の部 夜の部 |
『宗方姉妹』11:00〜12:52 『稲妻』13:25〜14:52 『宗方姉妹』16:00〜17:52 『稲妻』18:25〜19:52 |
高峰秀子 プロフィール
1924年3月27日、北海道函館市生まれ。29年野村芳亭監督『母』に子役でデビューして以来、生涯で300本以上の映画に出演。日本映画の黄金期を支えた名監督の作品に数多く出演し、名作を生んだ。『二十四の瞳』で助監督をしていた松山善三と、55年結婚。79年に女優を引退した後は、エッセイストとしても活躍した。2010年12月28日死去。享年86歳。
『宗方姉妹 』(1950年/112分/白黒/東宝)

©東宝株式会社
高峰が小津安二郎監督作品に、子役時代以来、唯一出演した珠玉の一品。
【監 督】 | 小津安二郎 |
【原 作】 | 大仏次郎 |
【脚 本】 | 野田高梧、小津安二郎 |
【出 演】 | 高峰秀子、田中絹代、上原謙、山村聰、堀雄二、高杉早苗、笠智衆 ほか |
小津の中でもやや異彩を放つ本作品において、高峰は高峰らしさを存分に発揮し、従来の小津作品では見られない若き女性像を、自然体な演技でみせていく。田中絹代と高峰が織り成す、タイプの違う姉妹が葛藤していく姿から目が離せない、見応えのある一品である。
『稲妻』(1952年/87分/白黒/角川書店)

©角川映画
丁寧な役者の演技と演出が生み出した、成瀬・高峰コンビの傑作中の傑作。
【監 督】 | 成瀬巳喜男 |
【原 作】 | 林芙美子 |
【脚 本】 | 田中澄江 |
【出 演】 | 高峰秀子、三浦光子、香川京子、根上淳、 村田知英子、浦辺粂子、中北千枝子 ほか |
成瀬・高峰コンビが生んだ傑作中の傑作。一見重くなりそうな設定を、軽やかに見せていく成瀬の手腕は絶品。全く無駄の無い高峰の演技も素晴らしいが、父違いの四人の子の母親役を演じる浦辺粂子の、飄々とした演技とその存在感は、本作品において白眉である。