2010年12月28日。惜しまれつつこの世を去った、高峰秀子。
デコちゃんと呼ばれ愛された天才子役は、やがて、日本映画の黄金期を彩る大女優、高峰秀子に。
「私は幸せだった。日本の映画のもっともいい時期に、もっともいい監督たちと仕事ができたのだから。」三回忌を迎えた今、彼女自身が語ったというその言葉の証を、そして、今なお色褪せることのないその魅力の理由を。大きなスクリーンで、ぜひ、お確かめください。
[チケット発売日] 会員2/14(木) 一般2/15(金)
三回忌・高峰秀子
『妻の心』『名もなく貧しく美しく』
2013年3月16日(土) 昼の部11:00/夜の部16:00開演
【全席指定】 | 各回 会員=900円 一般=1,000円 学生=800円 各回2本立/昼夜入替制/途中休憩あり *未就学児は入場できません。 |
【協 力】 | 東宝株式会社、松竹株式会社、株式会社角川書店 |
昼の部 夜の部 |
『妻の心』11:00〜12:38 『名もなく貧しく美しく』13:10〜15:18 『妻の心』16:00〜17:38 『名もなく貧しく美しく』18:10〜20:18 |
高峰秀子 プロフィール
1924年3月27日、北海道函館市生まれ。29年野村芳亭監督『母』に子役でデビューして以来、生涯で300本以上の映画に出演。日本映画の黄金期を支えた名監督の作品に数多く出演し、名作を生んだ。『二十四の瞳』で助監督をしていた松山善三と、55年結婚。79年に女優を引退した後は、エッセイストとしても活躍した。2010年12月28日死去。享年86歳。
『妻の心』(1956年/ 98分/白黒/東宝)

©東宝株式会社
時に耐え、時に気丈に歩み続ける旧家の嫁を、高峰が見事に演じ切る。
【監 督】 | 成瀬巳喜男 |
【脚 本】 | 井手俊郎 |
【撮 影】 | 玉井正夫 |
【出 演】 | 高峰秀子、三好栄子、千秋 実、中北千枝子、 小林桂樹、杉 葉子、三船敏郎 ほか |
高峰が演じるのは、街一番の旧家である薬屋を継いだ当家の次男・信二の嫁。時代の波に押され、客足もまばらなこの店の再興など全く考えていない信二は、新規事業に手を出しては何れも失敗に終わる。そこへ突然、東京で暮らす長男夫婦が帰郷してきて……。肝心な時に逃げる夫、じわじわと居座る厚かましい長男夫婦の狭間で、自分にできる事だけはと懸命に店を守り続ける妻を高峰が好演。成瀬作品には珍しく、三船敏郎が出演している。
『名もなく貧しく美しく』(1961年/ 128分/白黒/東宝)

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高峰の夫・松山善三の初監督作品にして、傑作の誉れ高き夫婦の愛の物語。
【監督・脚本】 | 松山善三 |
【撮 影】 | 玉井正夫 |
【音 楽】 | 林 光 |
【出 演】 | 高峰秀子、小林桂樹、原 泉、草笛光子、 沼田曜一、加山雄三 ほか |
戦争中に夫を亡くし、寂しい生活を送っていた耳の聞こえない秋子(高峰)は、ろう学校の同窓会で片山(小林)と知り合い再婚する。貧しく厳しい暮らしながらも、手を取りあい支え合いながら日々を生きていく二人。けれどある日、絶望のあまり家を飛び出した妻を電車の中で見つけた夫は、懸命に、手話で、妻に“語り”かけ始める……。監督の予定だった木下惠介の都合が悪くなり、急遽、高峰の夫・松山善三の監督デビュー作となった。