2010年12月28日。惜しまれつつこの世を去った、高峰秀子。
デコちゃんと呼ばれ愛された天才子役は、やがて、日本映画の黄金期を彩る大女優、高峰秀子に。
「私は幸せだった。日本の映画のもっともいい時期に、もっともいい監督たちと仕事ができたのだから。」三回忌を迎えた今、彼女自身が語ったというその言葉の証を、そして、今なお色褪せることのないその魅力の理由を。大きなスクリーンで、ぜひ、お確かめください。
[チケット発売日] 会員12/6(木) 一般12/7(金)
三回忌・高峰秀子
『秀子の車掌さん』『二十四の瞳』
2013年 1月26日(土) 昼の部11:00/夜の部16:00開演
【全席指定】 | 各回 会員=900円 一般=1,000円 学生=800円 各回2本立/昼夜入替制/途中休憩あり *未就学児は入場できません。 |
【協 力】 | 東宝株式会社、松竹株式会社、株式会社角川書店 |
昼の部 夜の部 |
『秀子の車掌さん』11:00〜11:54 『二十四の瞳』12:30〜15:06 夜の部 『秀子の車掌さん』16:00〜16:54 『二十四の瞳』17:30〜20:06 |
高峰秀子 プロフィール
1924年3月27日、北海道函館市生まれ。29年野村芳亭監督『母』に子役でデビューして以来、生涯で300本以上の映画に出演。日本映画の黄金期を支えた名監督の作品に数多く出演し、名作を生んだ。『二十四の瞳』で助監督をしていた松山善三と、55年結婚。79年に女優を引退した後は、エッセイストとしても活躍した。2010年12月28日死去。享年86歳。
『秀子の車掌さん』(1941年 / 54分 / 白黒 / 東宝)

©東宝株式会社
溌剌とした高峰の笑顔が愛おしい、後に名コンビに至る成瀬監督との第一作。
【監 督】 | 成瀬巳喜男 |
【原 作】 | 井伏鱒二『おこまさん』 |
【出 演】 | 高峰秀子、藤原鶏太、夏川大二郎、清川玉枝、 勝見庸太郎、馬野都留子 ほか |
田舎の温泉町を走る“おんぼろバス”で車掌を勤めるおこまさん(高峰)。ライバル会社のバスに比べると、揺れも激しくスピードも遅くて、日々乗客も少なく、どうやら会社の経営も苦しいらしい。一念発起したおこまさんは、自分がバスガイドをやって、お客さんを増やそうと張り切るのだが……。後に数々の名作を残すことになる成瀬巳喜男監督との初コンビ作。暖かな人情の中で輝く、高峰の爽やかな笑顔が、たまらなく愛おしい。
『二十四の瞳』(1954年 / 156分 / 白黒 / 松竹)

©1954 松竹株式会社
観る度に「伝え続けたい」と願う、日本映画が誇る、平和への金字塔。
【監督・脚本】 | 木下惠介 |
【原 作】 | 壺井 栄 |
【出 演】 | 高峰秀子、月丘夢路、井川邦子、小林トシ子、田村高広、笠 智衆 ほか |
昭和3年、瀬戸内海に浮かぶ小豆島の岬の分教場に赴任してきたのは、新任の“おなご先生”こと大石先生。受け持ったのは12人の一年生。そのまっすぐな視線に応えようと、暖かな愛情を注ぎ続ける大石先生を、子供たちは一心に慕い続ける。しかしやがて、この平和な島にも戦争の影が忍び寄り始め……。同年キネマ旬報第一位に輝く、木下&高峰コンビが生んだ、日本映画の金字塔。今こそ、伝え続けるべき、平和への祈りが、ここにある。