2010年12月28日。惜しまれつつこの世を去った、高峰秀子。
デコちゃんと呼ばれ愛された天才子役は、やがて、日本映画の黄金期を彩る大女優、高峰秀子に。
「私は幸せだった。日本の映画のもっともいい時期に、もっともいい監督たちと仕事ができたのだから。」三回忌を迎えた今、彼女自身が語ったというその言葉の証を、そして、今なお色褪せることのないその魅力の理由を。大きなスクリーンで、ぜひ、お確かめください。
[チケット発売日] 会員11/8(木) 一般11/9(金)
三回忌・高峰秀子
『綴方教室』『馬』
2012年12月8日(土) 昼の部11:00/夜の部16:00開演
【全席指定】 | 各回 会員=900円 一般=1,000円 学生=800円 各回2本立/昼夜入替制/途中休憩あり *未就学児は入場できません。 |
【協 力】 | 東宝株式会社、松竹株式会社、株式会社角川書店 |
昼の部 夜の部 |
『綴方教室』11:00〜12:27 『馬』13:00〜15:09 『綴方教室』16:00〜17:27 『馬』18:00〜20:09 |
高峰秀子 プロフィール
1924年3月27日、北海道函館市生まれ。29年野村芳亭監督『母』に子役でデビューして以来、生涯で300本以上の映画に出演。日本映画の黄金期を支えた名監督の作品に数多く出演し、名作を生んだ。『二十四の瞳』で助監督をしていた松山善三と、55年結婚。79年に女優を引退した後は、エッセイストとしても活躍した。2010年12月28日死去。享年86歳。
『綴方教室』(1938年 / 87分 / 白黒 / 東宝)

©東宝株式会社
天才子役と呼ばれた時代の、その演技力から目が離せない記念碑的作品。
【監 督】 | 山本嘉次郎 |
【原 作】 | 豊田正子 |
【製作主任】 | 黒澤 明 |
【出 演】 | 高峰秀子、清川虹子、徳川夢声、小高まさる、 滝沢 修、三島雅夫、赤木蘭子 ほか |
当時ベストセラーとなった無名の少女の作文集を映画化。貧しい生活の中でも、父を母をそして兄弟を愛し、日々を快活に生きる聡明な少女が、学校で何よりも得意にしていたのは、先生に褒められるほど上手な「作文」。だがある時、彼女が書いた作文によって、思いもかけない出来事が起こってしまい……。小さな胸を痛めながらも、少女が次第に成長していく姿を丁寧に描き、高峰が天才子役の名を欲しいままにした、記念碑的な作品である。
『馬』(1941年 / 129分 / 白黒 / 東宝)

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実質的なメガホンを黒澤明が取った、高峰の少女時代の一大傑作。
【監督・脚本】 | 山本嘉次郎 |
【製作主任】 | 黒澤 明 |
【出 演】 | 高峰秀子、藤原鶏太、竹久千恵子、 丸山定夫、沢村貞子、小杉義男 ほか |
3年に渡る東北でのロケーション撮影で生まれた、高峰の少女時代の傑作。馬が好きで、身重の母馬を、そして生まれた仔馬を、懸命に世話する少女いね(高峰)。しかし貧しさゆえに、愛する馬を手放さざるを得なくなった時、少女の胸にある決意が生まれる。やがて……。東北の雄大な自然の中、4人のカメラマンが、春夏秋冬それぞれの季節を担当して撮影。監督の山本嘉次郎が多忙だった為、実際にはほぼ全編、黒澤明がメガホンを取った。