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♪はじめてのバロック♪ バロック音楽で楽しむ「三匹の子ブタ」

ラ・フォンテーヌ
ラ・フォンテーヌ

三匹の子ブタ

本公演は終了しました

2012年10月28日(日) 14:00開演

【全席指定】 会員1,800円 一般2,000円
中学生・高校生1,500円 こども(4歳〜小学生)1,000円
託児サービス 500円、対象:1歳~未就学児、定員10名、要予約(2週間前まで)
*3歳以下のお子様の入場はご遠慮ください。


中学生・高校生は公演当日に学生証を拝見します。
このコンサートは小さなお子さまにも1名につき1枚チケットが必要になります。
大人の方のみでもご入場いただけます。
【出 演】 ラ・フォンテーヌ(バロック・アンサンブル)
江崎浩司(リコーダー・オーボエ)、三宮正満(オーボエ)、高群輝夫(チェロ)、
水永牧子(チェンバロ)
【曲 目】 第1部
J.B & J.プラ:2本のオーボエと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト長調より
M.コレット:「未開人とフェルスタンベール」より
W.A.モーツァルト(江崎浩司 / 編曲):キラキラ星変奏曲
J.H.シュメルツァー:「フェンシング指南」より
  第2部
『三匹の子ブタ』(音楽劇) 脚本 & 編曲:江崎浩司
長男ブタ...三宮正満、次男ブタ...高群輝夫、
妹ブタ...水永牧子、語り & お父さんブタ...江崎浩司
J.S.バッハ:ぶぅランデンぶぅルグ協奏曲第4番BWV1049より
J.F.ルベル(江崎編曲):「舞(ぶぅ)踏の諸相」ニ長調よりクーラント
D.ラ・ヴィーニュ(江崎編曲):タンぶぅーランハ長調より
J.S.バッハ :フランス組曲ト長調BWV816より ぶぅーレ

音楽劇『三匹の子ブタ』あらすじ

あるところに音楽好きで、演奏好きなブタの三兄妹と、そのお父さんブタがおりました。ある日、お父さんブタが笛吹きオオカミ退治に出かけ家を留守にします。その間一緒に生活していた三兄妹は、自分の音楽が一番だとけんかになり、バラバラに生活し始めます。笛吹きオオカミ退治から帰ってきたお父さんは、子ブタ達がまた一緒になれるように、あるアイディアを思いつきます。そのアイディアとは...

日本が江戸時代の中頃のヨーロッパで演奏されたバロック音楽をきいてみよう!
「ラ・フォンテーヌ」は1996年に東京で結成され、97年に山梨県で行われた第11回古楽コンクールのアンサンブル部門で最高位を受賞し、2000年オランダで行われたブリュージュ国際古楽コンクール・アンサンブル部門では第2位と聴衆賞を合わせて受賞した実力派アンサンブルです。バロック音楽を中心に、各メンバーの個性を生かしたプログラムと斬新なアイディアに満ちたエキサイティングなステージで、はるか遠い時代の音楽をまるで今生まれたばかりの音楽であるかのようにみずみずしく生き生きと演奏します。

学校でおなじみの楽器、リコーダーも登場しますが、オーボエの祖先のバロックオーボエ、エンドピンのないチェロやチェンバロといった珍しい楽器も登場します。

世界でラ・フォンテーヌしかできない『三匹の子ブタ』をぜひご家族でお楽しみください♪

大人もこどもも楽しめる、心ウキウキ、バロック音楽。めずらしい楽器の音をきいてみよう!!

ラ・フォンテーヌ 江崎浩司さんからのメッセージ

今から約300年前の西洋音楽を、バロック音楽といいます。

とても古い、そして遠い国の音楽ですが、実は、今皆さんが楽しんでいる音楽の全てのルーツとも言える程、とても重要な音楽がたくさん作られた時代でした。そして、その音楽を、その当時使われていた楽器(古楽器と呼ばれます)で演奏し、バロック時代の響きを私達は再現しています。

第1部は、2本のオーボエが左右からパッセージを繰り広げるプラの作品、そして素晴らしいメロディを伴った「未開人」、有名な「キラキラ星変奏曲」を編曲して演奏します。休憩前の「フェンシング指南」では、フェンシングの試合を再現。皆さんも応援して下さいね。

第2部は、全く新しい音楽劇です。
今回のために作った「三匹の子ブタ」は、童話の内容を少し変えて音楽にまつわる楽しいものにしました。各楽器の特徴を感じ取って頂けたら幸いです。

Interview ラ・フォンテーヌ 江崎浩司インタビュー

優雅な音色で口の中では超絶技巧!ギネスブックを超えた楽器!? バロック・オーボエ。
「三匹の子ブタ」という楽しいステージでご覧ください。

バロック音楽を中心に斬新なアイディアに満ちたステージをお届けするラ・フォンテーヌ。
個人でも数々の受賞歴を持つリコーダー奏者、江崎浩司さんにお話を伺いました。

──「ラ・フォンテーヌ」が結成された経緯は?

江崎浩司
江崎浩司
友人や大学時代に一緒に古楽*を学んだ仲間4人で1996年にアンサンブルを作ったのがきっかけです。バロック音楽には小さな器楽編成の曲が沢山あるので、演奏会でもやってみようか、という感じで遊びながらやり始めたのです。

──江崎さんご自身は幼い頃からリコーダーのコンクールで優秀な成績を修めていますが、リコーダーを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

今の小学生と同じように、僕も3年生の頃に学校で習い始めました。僕は札幌出身なのですが、たまたまその時の担任の先生がリコーダーが大好きで、クラスの中から上手な生徒をコンサートに出させていたんです。僕もたまたまピックアップされて、その指導のもと朝夕とリコーダーの練習をして、その年にコンクールで1位を取っちゃったりしたんです!その頃から始まって、リコーダーとはずっとお付き合いすることになりました。

──それまで他の楽器は?

いいえ、全くありません。うちの家系は音楽家でもなく、僕は野球少年でもありました。キャッチャーだったのですが結構成績が良かったんですよ。キャッチャーって球を受けることが多いですよね。そうすると指が温まって、その後にリコーダーを吹くとものすごく指が回るんですよ!スポーツと音楽は決して離れるものでもないなと思ったりしました。

──今日は楽器を持ってきていただいているので、ご紹介いただけますか?

左:バロック・オーボエ 中央:アルトリコーダー 右:ソプラニーノリコーダーこちらの長い方はアルトリコーダー(写真中央)です。小学生ではソプラノリコーダーが多いと思いますが、これはソプラニーノリコーダー(写真右)といってソプラノリコーダーより更に小さいんです。そしてこちらの楽器は、バロック・オーボエ(写真左)、いわゆる今のオーボエの先祖に当たります。オーボエはオーケストラでよく使われる楽器で、キーと呼ばれるスイッチみたいな金属のものがびっしり付いているものなんですね。難しい半音階やオクターブの操作をするのがキーの役割なんですけれど、バロック・オーボエはキーが全然ないんです。オクターブとか半音階をどうやって演奏するのかというと、口の中の圧力だけで調整するんです。

ギネスブックでは世界一難しい木管楽器としてオーボエが載っているんですよ!だからそれより断然やっかいなバロック・オーボエは宇宙一じゃないかと…これは僕のネタにしているんですけどね(笑)。でも、見た目ではお客様に伝わりにくくて…。口の中で超絶技巧しているんですけどね(苦笑)。音色はとても綺麗な楽器なんですよ。

──口の中で頑張っているところがわからないのが残念なんですけれども、音を聞かせていただけますか。

(バロック・オーボエを演奏して)幅のある艶のある音なんですよ。頑張らないと音が下がってしまうので、グッと圧をかけて口の中で凄く頑張っていました(笑)。同じ指でもオクターブ違う音が出るんです。

──(ソプラニーノリコーダーを聴いて)森の中の朝みたいな音ですね。

リコーダーはもともと昔々のイギリスの宮廷で鳥の鳴き声の調教楽器としてあったんです。鳥に美しい旋律を覚えさせるレコード(record)という英単語が派生して、リコーダー(recorder)という名前になっているので、鳥にはとてもご縁がある楽器なんです。僕も小さい頃は、リコーダーを持って犬の散歩がてら森に入って、吹くと大体反応して集まってきましたね。鳥といい感じで伝わりあえる楽器ではあります。

──バロック音楽とはどんな音楽なのか、またその魅力はどこにあるのか、教えて頂けますか?

バロック音楽はもともと300~350年前のヨーロッパの音楽で、西洋音楽の基礎の時代であるとともに色々な音楽が発展した時代なので、音楽的には大変面白い時代でした。日本では江戸文化が花開いていた頃に西洋で流れていた綺麗な音楽です。

──「三匹の子ブタ」がテーマとなっていますが?

何年か前に「子どもたちにもバロック音楽紹介するにはどうしたらいいか」という話があり、悩んだ末に子どもたちが知っているお話を入れようとあらゆるアイディアを考えました。4人なのであまり大規模なものとかお城とか出てくるものは対応出来ないので、色々と当たっているうちに「三匹の子ブタ」に行き着きました。

──「音楽劇」ということで江崎さんが脚本を書かれたのですね。

脚本はいわゆる「三匹の子ブタ」のストーリーとはちょっと変えてあって、僕たちは吹いてしゃべって、おまけにちょっとした演技もあります。オオカミの格好になって「ウォー」って登場したり、会場を走り回ったり…。小さいお子さんにはちょっと怖いかもしれませんけど、面白いものになっていますよ。僕たちも演奏していて楽しいです。息は切れますけど(笑)

──選曲についてお聞かせいただけますか?

もちろんバロックを中心としてお届けします。子ブタちゃんなので「ぶぅ」がつくタイトルを意識して「ぶぅーレ」「タンぶぅーラン」など選ばせていただきました。オオカミが登場するシーンなどは作曲して、怖い感じの音楽作りをしましたし、それぞれの子ブタたちが自分の音楽を主張する時には、即興演奏が入ったりします。

──最後にお客様にメッセージをお願いします。

バロック音楽、難しいようで実は私たちにはとても親しくて近い音楽、それを「三匹の子ブタ」という楽しいステージで皆さんに紹介します。ぜひ、皆さんお集まりください。

(6月26日 風のホールロビーにてインタビュー)

※古楽…バロック時代の音楽を中心とする1600年から1700年半ば頃までの音楽を、その時代にふさわしい楽器と奏法で演奏する音楽のこと。

三鷹市芸術文化センター
風のホール

〒181-0012
東京都三鷹市上連雀6-12-14
0422-47-5122 (チケットカウンター)
0422-47-9100 (施設受付・事務局)
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