凄みにも似た上手さ。さりげなく見える演技の、唸るほどの完璧さ。
あの厳しさでなる小津監督をして、杉村の演技には一切の注文をつけなかったという。
その杉村の脇役と主役での代表作二本。ご堪能ください。
[チケット発売日] 会員12/21(水) 一般12/22(木)
杉村春子『麥秋』『晩菊』
2012年 1月28日(土) 昼の部11:00/夜の部16:00開演
【全席指定】 | 各回 会員=900円 一般=1,000円 学生=800円 各回2本立/昼夜入替制/途中休憩あり |
*未就学児は入場できません。 | |
→ | 日本の女優 映画特集 プログラム 年間スケジュール |
杉村春子
1906年広島生まれ。37年、文学座の旗揚げに参加。映画界では、小津、黒澤、成瀬、豊田といった名監督たちから評価と信頼を受け、多くの名作にその名を残す、大女優である。
【各回2本立て】
『麥秋』(1951年 / 124分 / 白黒 / 松竹)
©1951松竹株式会社
【監 督】 | 小津安二郎 |
【脚 本】 | 野田高梧、小津安二郎 |
【出 演】 | 杉村春子、原 節子、笠 智衆 ほか |
あまりのうれしさに、「ねえ、パン食べない? アンパン!」と思わず口にしてしまうシーンがあまりにも有名な、杉村春子の脇役としての魅力が最も堪能出来る、小津安二郎の名作。 杉村と原 節子の、そして杉村と笠 智衆の、何気ない会話が、たまらなくあたたかい。
『晩菊』(1954年 / 102分 / 白黒 / 東宝)
©東宝株式会社
【監 督】 | 成瀬巳喜男 |
【原 作】 | 林 芙美子 |
【出 演】 | 杉村春子、沢村貞子、上原 謙 ほか |
芸者上がりのきん(杉村)は、今は金貸しを営み、芸者仲間のもとへ足繁く回収に通う日々を送っていたが…。恋焦がれた昔の男が訪ねてくると分かったときの、高揚した気持ちに満たされた時間と、その幻想から少しずつ醒めていく杉村の演技は、ただただ圧巻である。