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ままごと 第2回公演『わが星』

とある団地に暮らす少女と、その家族や友人たちの何気ない日常を描きながら、
少女の一生が、やがて地球の一生へと重なっていく……人類の、そして宇宙の、孤独と希望の物語。

本公演は終了しました

2011年 4月15日(金)〜5月1日(日) 全17公演

【全席自由】
(日時指定)
(整理番号付)
会員 前売=2,700円・当日=3,150円
一般 前売=3,000円・当日=3,500円
高校生以下=1,000円(前売・当日とも)
託児サービス 500円、対象:1歳~未就学児、定員10名、要予約(2週間前まで)
*4/17 (日) 15:00の回のみ実施 *未就学児は入場できません。
【作・演出】 柴 幸男
【出 演】 青木宏幸、大柿友哉(害獣芝居)
黒岩三佳(あひるなんちゃら)、斎藤淳子(中野成樹+フランケンズ)
永井秀樹(青年団)、中島佳子、端田新菜(青年団)、三浦俊輔
【サイト情報】 ままごとウェブサイト http://www.mamagoto.org


!!!の回は□□□(クチロロ)LIVE NIGHT
『わが星』出演者のラップパフォーマンスと□□□の楽曲による一夜限りのライブです!

あー、地球に生まれてよかった。

夜空に瞬く無数の光 今そのひとつが消えた
そのことに誰も気がつかない だって夜空は広すぎるから
かつて あの星には色んな人が住んでいて
幾度となく争いあって慈しみあって そして静かに滅んでいった
僕は彼らを思い出す いつか僕のことも誰かが思い出すのだろうか
あの星の話をしよう そこに暮らしていた人々の話 今はもう誰も知らない話

2009年10月、将来性溢れる若手劇団を集めて開催している MITAKA "Next" Selection 10th(第10回目)に招聘され、三鷹市芸術文化センター星のホールで初演された「わが星」。

初日の幕が開くや否や、その脚本の奥行きの深さと、ラップの手法を舞台に溶け込ませた見事な演出力が評判を呼び、ツイッターや演劇系サイトを中心に激賞され、日を追うごとに観客数を伸ばしていきました。そして昨年4月、ついに第54回岸田國士戯曲賞を受賞するまでに至った、伝説ともいえる舞台が、再び、三鷹で上演されます!

【岸田國士戯曲賞とは】

劇作家・岸田國士の遺志を顕彰すべく1955年創設。過去にはベテラン作家の受賞も多かったが、近年は新人劇作家の登竜門とされ「演劇界の芥川賞」と呼ばれる。
主な受賞作家:別役 実、井上ひさし、つかこうへい、野田秀樹、鴻上尚史、松尾スズキ、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、宮藤官九郎

【岸田戯曲賞受賞時の選評より】

韻を踏んだり、或いはラップというセリフの在り方で、コトバを《ずらし》、さらにそのコトバを発する主体を《ずらし》、その《ずれ》から、星の光を絞り出した。(中略)この《ずらす》手法は数学の問題を美しく解いて見せた時の方法に似ている。(野田秀樹)

この遠近法には、詩的な試みがある。柴幸男さんの『わが星』は、戯曲が言語による建築物であることを改めて思い起こさせた。宇宙と地上の往復をこのような形で可能にした設計師の登場を歓迎する。(永井 愛)

ピップホップの方法論を持ちこみ、□□□(クチロロ)というブレイクビーツ・ユニットの音楽も果敢にとりこんだ「建設的」なアプローチは、いわゆる現代口語演劇を再構築する。(中略)いま演劇は、これまでとはまた異なる方法によって演劇ならではの新しい地平のひとつを切り開いたと言っていいだろう。(宮沢章夫)


脚本・演出の柴幸男さんより【今回の公演に寄せて】

柴幸男一昨年、三鷹で作られたこの『わが星』は作り手たちの想像をはるかに超えて輝き、信じられないほど遠くへと飛んで行きました。そして今年、まさに公転のごとく『わが星』は三鷹へと帰ってきます。今度はより強く勢いつけて、三鷹から全国へと飛び出す予定です。
この作品が、この街にとって、みなさんにとって、少しでも誇りとなれば、これ以上うれしいことはありません。
1年ぶりに輝くこの作品をどうぞよろしくお願いします。

【柴幸男プロフィール】

1982年生まれ、愛知県出身。ままごと主宰、青年団演出部所属。大学在学中に『ドドミノ』で第2回仙台劇のまち戯曲賞、2010年『わが星』で第54回岸田國士戯曲賞を受賞。何気ない日常の機微を丁寧にすくいとる戯曲と、ループやサンプリングなど演劇外の発想を持ち込んだ演出が特徴。演劇を「ままごと」のようにより身近に。より豊かに。

Interview ままごと

柴幸男さん、端田新菜さん、斎藤淳子さん

柴幸男さん、端田新菜さん、斎藤淳子さん将来性溢れる若手劇団を紹介するシリーズ企画のひとつとして、2009年10月に星のホールで上演された『わが星』。
脚本の奥深さと、ラップの手法を用いた斬新なアプローチが高い評価を受け、2010年4月、第54 回岸田國士戯曲賞を受賞しました。
4月からの再演を前に、作・演出の柴 幸男さんと出演者の端田新菜さん、斎藤淳子さんに実際にこの舞台を作りあげた、懐かしい稽古場でお話を伺いました。

──この作品は地球の一生と女の子の一生を重ね合わせるという、大変スケールの大きなお話なのですがこのテーマはどのようにして考えたのですか?


柴 幸男さん
柴:僕が大好きなアメリカの戯曲に「わが町」(ソートン・ワイルダー作)という作品があるんです。それはなんの変哲もない日常を描きながらも、時間を飛び越えるようなちょっと不思議な物語なんですが、その作品タイトルをちょっと借りつつ、「地球」という星の話を書きたいなと思ったんです。僕が多少勉強したところによると、地球はおよそ45億年前に出来て、50億年位先にはなくなるだろうとのことで、そんなことは普通は考えないことだと思うんですが「星があって人が生きているんだけどいつかなくっちゃうんだなー」と思った時に、もう少しそれに実感を伴って考えられないか、と思ったんです。それで、「ちーちゃん」という女の子に重ね合わせて、人が生きて死ぬまでの100年を、地球が生まれて死ぬまでの100億年と同時に見るようなお芝居を書いてみたいと思いました。

──ラップと演劇の融合という、このユニークなアイデアはどこから来たのでしょうか?

柴:実は単純に僕がラップを大好きだったからなんです(笑)。ラップってメロディがない歌というか、リズムと言葉の絡み合いなんですね。演劇も台詞があってそれをどう言うかという表現なので「これはもしかして一緒になるんじゃないか」と思いました。

──□□□(クチロロ)の作ったピッピッという時報を刻む音楽にセリフが重なっていますね。

柴:ええ。セリフを書く時は、その時報の音楽を聴きながら、それに合うように常にブツブツ言いながら書いていました(笑)。(楽曲の誕生ストーリーについてはP.9)

──役者さんとしては、色々ご苦労もあったのではないかと思いますがいかがでしたか?


端田新菜さん
端田:私はちーちゃん(地球)の役なのですが、ラップのスキルが全くなかったので、まずは「ラップって何?」という所から柴さんが講義をしてくれたような状態でした。その後も通し稽古の段階だというのに、みんながビートから落ちて止まってしまったりして、どうなることかとドキドキしました。ゲネプロの時にも、私は全然ダメで、このダメなオーラをみんなにうつしちゃいけないと思い、一人でみんなから離れて隠れたりしたんです(笑)。

斎藤:私はつきちゃん(月)の役ですが、稽古がアスリート並みで、ステップの練習などですごく動いて汗をかいて、それに加えて時報がずっと鳴っていてそれに遅れちゃいけないという神経を使うので、体力的にも精神的にも相当鍛えられたと思います(笑)。

──稽古スペースの確保でもご苦労があったようですね。

柴:舞台を円形にしているのですが、この稽古場では実際の舞台で作った円が入らないんです。8人で円の上を歩き、曲の途中で全員でピタッと止まり、また歩き出すという動きがあるのですが、そのために紐で円を作り、外に出てその紐の上で練習したり、稽古場ではその紐をいびつな形に置いて、それを円だと思って練習したりしました。

──役者さんから見て、この作品の魅力はどんなところでしょうか?


斎藤淳子さん
斎藤:家族の話で身近な話題ですし、音楽も入っているので、多くの方たちに共感してもらえるお芝居だと思います。

端田:ちーちゃん、つきちゃん以外にも、お父さん、お母さん、遠くから来る男の子とか、実際は男性が演じているおばあちゃんとかの味のある役、興味を引く役があって、そんなところも楽しんでいただけると思います。

──再演では何か演出などを変更する予定はありますか?

柴:そうですね。ちょっと書き変えて違う要素を入れてみたいです。初演の時は音に合わせる事に必死で全体に余裕がなかったので、今回は演出をもっときちんとして演劇として深めてみたいです。音楽は足すよりはちょっと引き算してシンプルにしてから、ちょっと掛け算することもチャレンジしたいですね。

──最後にメッセージをいただけますか?

柴:この「わが星」というタイトルはそもそも「星のホール」で行なうことになったので前からやりたいと思っていた星の話をやろうと決めました。その三鷹の稽古場で作った作品を三鷹で上演して、賞をいただくことにもなり、今年は三鷹をスタートに全国6ヶ所に行くことになりました。ぜひ、三鷹の方たちに観ていただきたいですし、喜んでいただけたらうれしいです。

(2011年2月14日井の頭公園稽古場にてインタビュー)

三鷹市芸術文化センター
星のホール

〒181-0012
東京都三鷹市上連雀6-12-14
0422-47-5122 (チケットカウンター)
0422-47-9100 (施設受付・事務局)
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