TMPならではの精緻で透明なアンサンブルで、後期ロマン派音楽に酔いしれるひと時。
沼尻竜典 ©三浦興一
小林沙羅
[チケット発売日] 会員11/11(水) 一般11/18(水)
2010年 2月13日(土) 18:00開演
*みたかジュニア・オーケストラによるプレコンサート17:30開演
【全席指定】 | 会員3,000円 一般3,500円 学生1,800円 |
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500円、対象:1歳~未就学児、定員10名、要予約(2週間前まで) *未就学児は入場できません。 |
【出 演】 | 沼尻竜典(音楽監督・指揮) 小林沙羅(ソプラノ) トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ(管弦楽) |
【曲 目】 | マーラー / 交響曲第4番ト長調(室内楽版:E.シュタイン編曲) ワーグナー / ジークフリート牧歌 |
【関連サイト】 | 小林沙羅 ウェブサイト http://sarakobayashi.com/ |
2010年は19世紀末ウィーンに作曲家、指揮者として活躍したマーラーの生誕150年にあたります。今回の演奏会では、マーラーの交響曲第4番をお贈りします。マーラーの弟子、ワルターが「天上の愛を夢見る牧歌である」と語ったこの作品を作曲家、シュタイン(十二音技法を創始したシェーンベルクの弟子)の編曲による室内楽版でお聴きいただきます。この版はフルート、オーボエ、クラリネット、弦楽器、ピアノ、ハルモニウム(*)、打楽器で編成され、「天上の喜び」を歌う最終楽章のソプラノには小林沙羅が登場します。小林沙羅は2006年に「井上道義の上り坂コンサート」でデビュー後、「大野和士のこころふれあいコンサート」、東京芸術劇場シアターオペラ「トゥーランドット」のリュー役、サイトウ・キネン・フェスティバル「青少年のためのオペラ」他オペラやコンサートのソリストとして多数出演。若手ソプラノの中でも注目を集める彼女とTMPの初共演は聴き逃せません。
併せてお贈りするのは、ワーグナーが1870年に妻コジマの誕生祝いに書いた作品です。長男の名前にちなんで「ジークフリート牧歌」と名付けられたこの曲は、妻の誕生日の朝、寝室横の階段でワーグナーの友人たちによって初演されたという愛情に満ちたエピソードがある穏やかで美しい作品です。
トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ(TMP)また、これらの作品を作曲した二人には共通して、美しく才能豊かで当時の芸術界に多大な影響を及ぼした妻が傍らにいたことも興味深い側面です。
TMPならではの精緻なアンサンブルで作品のもつロマンティクな美しさ、軽快さと濃密さが引き出され、ホールの空間に紡がれていきます。どうぞご期待ください。
*)ハルモニウム:リードオルガンとも呼ばれ、送風によって発音する小型のオルガン。
LOUNGE♪TMP 出演者との交流会(立食形式、ドリンク軽食付き)
終演後、沼尻さんやTMPメンバー、ゲスト出演者との交流会がございます。
出演者と楽しい語らいのひとときをお楽しみください。
【参加費】 | 1,000円 |
【会 場】 | 風のホールロビー |
【定 員】 | 40名(会員または市内在住・在勤・在学の方) |
【お申込み】 | お一人さま2枚まで。本公演にご来場の方限定。 *電話予約のみ |
Interview 小林沙羅インタビュー
2006年にデビュー、武蔵野市出身の若手ソプラノ歌手 小林沙羅さんにお話を伺いました。
──普段お話しする時の声は、ソプラノ歌手のイメージより落ち着いた印象ですね。
そうですね、地声はあまり高くないです。ソプラノにも音域や声質によって色々な種類があり、ハイ・ソプラノとかドラマティック・ソプラノとかありますが、私の場合リリコ(叙情的な、温かい)・レッジェーロ(軽やかな)ソプラノだと思います。でも「声楽家は30歳を過ぎてから」が本番と言われますので、まだこれから変わっていくかな、と思っています。
──昨年3月に東京藝術大学大学院を卒業され、在学中から数々の舞台でご活躍の小林さんですが、武蔵野市のご出身とのことですね。
そうなんです。明星学園小・中学から都立武蔵高校へ進みました。今回は地元のホールでの公演に出演することができてうれしいです。
──声楽を始めたきっかけは?
小さい頃からピアノやバレエを習っていて、舞台に立つことは好きでした。その後高校の時に合唱部に入ったんですけど、その部は廃部寸前で…(笑)。でも歌うことは大好きだったので友達や先輩と一緒に合唱部を復活させました。高校2年の時に進路に悩み、女優さんか、そうでなければ生物の「遺伝」や「発生」に興味があったので生物学者になりたいと思っていました。そんな時に、音楽の先生に「歌で大学へ行く道もあるんだよ」と言われて… それまで考えてもいなかったのですが、女優になるのにも歌は必要と思い、声楽をきちんと勉強し始めました。
──マーラーの交響曲第4番はどのような曲ですか?
本当にきれいな曲です。天上の世界での生活を歌う歌詞には、ユーモアがあって軽やかで面白いところもありつつ、最後の音楽は本当に美しくて、まさに天上の音楽という感じです。マーラーは一般的に重苦しいというイメージがあるかもしれませんが、この曲を聴くとイメージが変わると思います。この曲を舞台で歌うのは初めてなのですが、TMPと共演できることを楽しみにしています。
──今後の活動はどのように考えていらっしゃいますか?
クラシックを勉強し始めたらあまりにも奥が深く、表層的になでるようにするのはいやだなと思い、クラシック音楽を続けていきたいと思っています。でも小さくまとまってしまわず、今後は海外にも住んでみたりして色々な経験を積み、大きな幅広い歌が歌える歌手になりたいと思います。