江戸時代、庶民芸術の華・浮世絵が誕生し、歌麿、北斎、広重などといった浮世絵師達が多くの傑出した作品を生みだしました。現在、私たちはこれらの作品を展覧会や雑誌で目にする以外にも、引用や加工を経て新しい作品として生まれ変わった浮世絵に接しています。今回の展覧会は、浮世絵に触発された5人の作家の作品を通し、江戸時代から遠く離れた現代にあって、「浮世絵」がいかなる意味を持ちうるかを考えてゆこうとするものです。
引用や剽窃は当時の浮世絵の世界では常套的にもちいられていましたが、時代を超え再び原典である文脈から切り離されて、様々な意味や価値を帯びながら展開してゆく浮世絵には、私たちの想像性をかきたてる力があふれています。出品作家それぞれと「浮世絵」との関係を検証しながら、56点の作品を紹介します。 |
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