李禹煥全版画展

李禹煥全版画展1970-1998
1998年	《前期》２月14日(土)－３月８日(日) 《後期》３月10日(火)－３月29日(日)

	項Ａ 1970 59×83.5cm
	項74-2 1974 34×46cm
	FROM LINE Ⅱ３ 1981 45.5×63cm
	遺跡地にて 2 1984 74.5×100cm
	スペースプランニング 1985 82×63cm
	島より-3 1989 52×76cm
	寄港地 1 1991 89×75.5cm
	照応 98-3 1998 75.2×95cm

開館時間	午前10時～午後８時(入館は７時30分まで)
休館日	毎週月曜日
観覧料	[一回券]一般500円／学生(大,高,中)300円 [前後期共通券]一般800円／学生500円 ※65歳以上、小学生以下および障害者は無料 ※20名以上の団体（一般）は２割引
主　　催	三鷹市美術ギャラリー

LEE U-FAN

The Retrospective Print-works of Lee U-Fan, 1970-1998

　このたび、170余点の版画作品による、「李禹煥全版画展1970-1998」を開催する運びとなりました。
　1936年韓国に生まれた李禹煥（リー・ウーファン）は、50年代半ばに来日し、60年代より美術家としての活動を始めます。同時に、1971年に出版された『出会いを求めて』以降、その理論展開は多くの美術家たちに影響力をもってきました。作品とは決して世界の対象化ではなく、生き生きとした、豊かな開かれた世界に出会うための「構造」であるとする李は、日本はもとよりフランス、ドイツ、イタリアと各地で個展を開催し、その都度極めて高い評価を得ています。そうした李が版画制作に寄せる想いには独自のものがあります。平面に限ってもドローイング、タブロー、版画と、幅広い制作活動のなかにあって、李は最初に版画を制作することが多いといいます。通常の版画制作がタブローなどのあとにおこなわれ、その量的再生産という面に力点が置かれるのに比して対照的です。「出会い」を求め続ける李にとって、版という全くの第三者的存在は決定的な意味をもちます。美術家自身が制御しきれない外部性としての版。四半世紀にわたるその展開は、いうならば美術家李禹煥の「出会い」の過程であります。
　本展を通じまして、一人の美術家の「出会い」を、そして、一人でも多くの方々の「出会い」の瞬間を提示することができましたならば、主催者として幸甚に存じます。