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ファンの心理をくすぐる豊国  〔写楽と豊国展みどころ〕

2014年11月22日三鷹市美術ギャラリー美術担当(S.T)
歌川豊国	《三世澤村宗十郎の大星由良之助》	錦絵大判

12月14日は義士祭、赤穂浪士が吉良邸へ討入りを果たした日です。

来年年明け早々に当館で開催される「写楽と豊国展」(1月10日~3月15日)でも、歌川豊国による大星由良之助が出品されます(歌舞伎では同時代の実話を演じる事は禁止されていたので、人物の名前や時代設定も変えて演じられました。例えば、大石蔵之助→大星由良之助)。

歌川豊国	《役者舞台之姿絵 きの国や》	錦絵大判

こちらの作品は寛政8年(1796)4月、桐座で行われた歌舞伎狂言〈江戸花赤穂塩竈(えどのはなあこうのしおがま)〉で三世沢村宗十郎が演じた大星由良之助を描いたものです。これから起こるお家の一大事を予感する表情は、大首絵ならではの緊張感です。この三世沢村宗十郎は江戸だけでなく京都や大坂の舞台に立ち、多彩な活動をした人気役者でしたが晩年は物忘れに悩まされたようです。

豊国による三世沢村宗十郎の役者絵は今回他にも出品されており(「役者舞台之姿絵 きの国や」)、こちらは後ろを振り返る全身像で描かれています。

一人の浮世絵師が一人の役者を描いた2点の作品ですが、演じる内容によって表情も大きく異なっています。役者絵は人気役者のブロマイドですから、ファンとしては売り出されると同時にすべて欲しくなるところです。さすが役者絵の大家・豊国、ファンの心理をうまくついています。


画像(上):歌川豊国 《三世沢村宗十郎の大星由良之助》 錦絵大判
画像(下):歌川豊国 《役者舞台之姿絵 きの国や》 錦絵大判


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大江戸の人気者
写楽と豊国
~役者絵と美人画の流れ~

会期:2015年1月10日(土)~3月15日(日) 
会場:三鷹市美術ギャラリー Tel:0422-79-0033
三鷹市下連雀3-35-1 *JR三鷹駅(南口)前CORAL5階
開館時間:10:00~20:00(入館は19:30まで)
休館日:月曜日(1/12は開館)、1月13日(火)
観覧料:会員480円/一般600円/65歳以上・学生(高・大)300円
*中学生以下および障害者手帳等をお持ちの方は無料
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11月・12月は一般貸出による展示となります。
http://mitaka.jpn.org/calender/user/