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小松台東『勇気出してよ』

宮崎で独り暮らし。身内はもういない。友達と呼べる人もいない。
だけど今、好きな人はいる。
全編宮崎弁で贈る、大人の恋の物語。

小松台東『勇気出してよ』出演者

本公演は終了しました
小松台東『勇気出してよ』

2016年 5月20日(金)〜29日(日) 全12公演

上演時間 約1時間45分(途中休憩無し)
*5/24夜、5/25夜の公演は、終演後に5分間の休憩を挟んで、
 『松本哲也一人芝居』を20分間上演いたしますので、
 総上演時間は2時間10分となります。
【全席自由】
(日時指定)
(整理番号付)
会員 前売2,600円・当日2,900円 一般 前売3,000円・当日3,300円
学生2,000円(前売・当日とも) 高校生以下1,000円(前売・当日とも)
*早期観劇割引・平日マチネ割引の公演は、会員・一般のみ各300円引き。
中学生以上の方は公演当日に学生証または年齢が確認できるものをご持参ください。
託児サービス 500円、対象:1歳~未就学児、定員10名、要予約(2週間前まで)
*未就学児は入場できません。*5/21(土)のみ
【作・演出】 松本哲也
【出 演】 瓜生和成(東京タンバリン)、
松本紀保、竹井亮介(親族代表)、
岩瀬 亮、浅野千鶴(味わい堂々)


☆...早期観劇割引 ★...平日マチネ割引 【託】...託児サービス実施
■...終演後『松本哲也一人芝居』上演

■『松本哲也一人芝居』*上演時間は約20分
2013年12月「瓜生和成一人芝居」に松本哲也が
書き下ろした『仲良し』を、松本哲也の一人芝居で上演します。

【MITAKA ARTS NEWS】 *下方に掲載されているインタビューとは別のインタビューです。

YouTube で見る

小松台東(こまつだいひがし)プロフィール】

松本哲也による一人劇団。自身の出身地である宮崎県を話の舞台に、これまでの全公演を宮崎弁で行っている。日常のなにげない出来事をなにげなく、そのままに。派手さ奇抜さは特になく、あくまでシンプルに。現代“宮崎弁”口語演劇。
HP|komatsudai.com Twitter|@komatsudai

【今回の公演に寄せて、松本哲也さんからのメッセージ】

松本哲也MITAKA”Next”Selection 16thに選ばれ『想いはブーン』を上演してから約半年。再びの三鷹市芸術文化センター。よろしくお願いいたします、小松台東です。『勇気出してよ』の初演は2014年10月。下北沢OFFOFFシアター。なんと月火水という平日3日間のみの公演でした。当然ながらあっと言う間に終わったのですが、お客様からは大変好評をいただきまして、いつか再演したいな……、なんて思っていたのですが、こんなに早く実現するとは。ありがとうございます。

恋って辛いけど、楽しいよね。故郷って切ないけど、暖かいよね。これはきっと、誰もの人生の、すぐ側にある物語です。

【松本哲也 プロフィール】

日本映画学校・俳優科を卒業後、東京での生活に挫折し宮崎に戻る。しかし、宮崎での生活にも挫折し、また東京に戻る。細々と放送作家をやりながら長い間を過ごし、重い腰を上げ2010年12月にようやく劇団を旗揚げ。

小松台東インタビュー

何気ない会話がいつしか、人間関係を見事に浮かび上がらせていくその手腕に、
あまたの執筆依頼が寄せられている、劇団『小松台東』の松本哲也さん。
劇団初の再演となる『勇気出してよ』の上演を前に、作・演出の松本哲也さん、
出演の瓜生和成さん、松本紀保さんに、お話を伺いました。

今回の『勇気出してよ』は、劇団にとって、初の再演になりますね。

松本哲也
松本哲也
松本哲也(以後 松本) 作品の再演を避けていたわけではないんですが、なかなかタイミングもなくて、でも、そろそろとは思っていたんです。そんな折に、2015年10月のMITAKA “Next” Selectionでの公演(『想いはブーン』)に続いて「また三鷹で」と声を掛けていただいたので、いつかは再演したいと思っていた『勇気出してよ』を選びました。よく「再演は、初演を超えられない」という声を聞くのですが、出演者5人のうち、瓜生さん以外のキャストは全員変わりますし、(初演の時は出演していた)僕も出ないので、作品の味は変わらないと思いますが、舞台上の空気感は違うと思うので、新鮮さを失ったりするようなことは無いと思います。なので脚本に関しては、役者さんの個性に合わせて少しは変わると思いますが、大きくは手を入れないと思います。

初演(2014年10月/下北沢OFFOFFシアター)は3日間だけの公演でしたね。

松本 その年の5月に公演を打って、次は秋頃にと思っていたのですが、公演を希望していたホールになかなか空きが無くて、翌年の2月ならというお話をいただいたんです。で、それはそれでありがたかったんですが、なんとか年内にもう1本公演を打ちたいと思って相談したら、「10月に日曜日〜水曜日までの4日間だけなら空きがありますよ」と言われて。期間も短いし、どうしようかなぁと思っていたのですが、旧知の瓜生さんに「一緒に何かやりませんか?」と相談したら「そうだね、やりたいね」と言ってもらえたので、「よし、やろう」と。でも、日曜日に劇場入りして、仕込みをするとしたら、どうやっても月・火・水の平日3日間だけの公演になってしまうし、最初は「劇団の本公演」と銘打つかどうかも迷っていましたね。

瓜生 仕込みが上手くいくようなら、劇場入りしたその日の夜、すなわち、日曜の夜公演もやろうなんて話していました。結局やりませんでしたけど。

松本 で、結局本公演でいくことに決めて、瓜生さんに「どういう作品がやりたいですか?」って聞いたら「恋愛物がいい」と言われたので「じゃあ、そうしましょう」と。そんな経緯で立ち上がった舞台でしたね。

松本紀保さんは、『勇気出してよ』はご覧になったのでしょうか?

松本紀保
松本紀保
松本紀保(以後 紀保) 拝見しました。実は、この公演の翌月に、『海と日傘』(2014年11月/シアター風姿花伝)という舞台で松本哲也さんと共演することになっていたので、初めて「小松台東」の公演を観に行ったのですが、もう本当に面白くて、ぐいぐい引き込まれました。まさか後日、自分がその芝居に出演するなんて思いもしませんでしたので、客席でアハハと笑い、ただただ楽しんでいました(笑)。

瓜生さんが「小松台東」を初めてご覧になったのはいつですか?

瓜生 3年位前ですかね、『明るい家族、楽しいプロレス!』(2012年11月/高田馬場ラビネスト)という作品に、所属している劇団(東京タンバリン)の劇団員が出ていたので観に行ったのが最初です。舞台上で、時にはかなりくだらないことをやりつつも、どこか憂いがありましてね。そのバランスがちょうど良くて、僕の好きな感じでした。一見どこにでもありそうな家族の話を、程よい笑いとともに丁寧に綴っていくその味わいは「なんか、向田邦子のドラマみたいだな」と思ったのを覚えています。それから松本哲也さんとのご縁ができて、ご一緒に短篇の二人芝居(2013年10月)をやらせてもらったり、僕の一人芝居(2013年11月)の作・演出をやってもらったりしていたのですが、劇団の本公演の長編作品に出させてもらったのは、この『勇気出してよ』が初めてでしたね。

『勇気出してよ』初演時の、思い出はございますか?

瓜生和成
瓜生和成
瓜生 まずはセリフが全部宮崎弁だったので、それを覚えるのが大変だったのですが、それよりも、とにかく演出がすごく細やかで、手の上げ方や動かし方はもちろんのこと、「そこで目線を動かさないで」という指示がきたりして、なかなかそこまで演出家から指示が出ることは無いので、とても新鮮でしたね。あとはセリフに関してですが、これも、宮崎弁のイントネーションがどうこうよりも、“舞台上での会話のやりとりによって人間関係がきちんと作れているかどうか”を、とても大事にされていて、その点に対して、松本さんは本当に厳しかったです。なにせ、上手くいかないと、演じている役者のほうを見てくれないし(笑)。今でも覚えているんですけど、公演の1週間くらい前かな、稽古場で初めて“通し”をやった時に、役者陣は皆セリフを言うのに精一杯で、とてもとても人間関係までは作れていなかったのは確かなんですが、通しが終わった後の松本さんの第一声が「今日の通しは90分だったんですが、体感時間は3時間でした」という一言で(笑)。

紀保 えー、怖い(笑)。

瓜生 みんな「どよ〜ん」として(笑)。稽古終わったら誰ともなく呟くように「飲み行こうか……」って(笑)。

松本 でも、僕の中ではいつものことなんです。嘘を言ってないだけで、そこからテンポを上げていって、締めるところを締めていく作業をするというだけのことで。だから、わざと一度落とすために言っているんじゃなくて、本当のことを言って、あと一週間でどこをどうすればいいか判りましたって意味なんですね

瓜生 まあ皆「今日のでは駄目だ」という自覚はあったのですが、偶然ですが松本さんの舞台に出るのが初めての人ばかりだったので、そんな演出家の思いなど知るよしもなく、「体感時間3時間」と言われて、ただただ「どよ〜ん」と(笑)。でも確かに、翌日からどんどんテンポが良くなっていきましたね。

初演の舞台、私も拝見しましたが、テンポも良くて、何気ない会話の中から、人間関係が鮮やかに浮かび上がっていく、素晴らしい作品でした。

瓜生和成瓜生 ありがとうございます。そうなんです、ご覧いただいたお客様にはとても好評で、自分自身もかなり気に入った公演でした。それ故、全公演終了後の喪失感が、ものすごかったんですよね。3日間6公演だけだったので、一瞬で駆け抜けた感じがしたのも理由かもしれませんが、翌日からしばらく“抜け殻”のようになりました。その感覚って、若い頃にはよくあったんですが、長く役者をやっているうちに、なかなか味わえなくなっていたんですが、この公演では久々に感じましたね。だから、再演をすると聞いて、同じ役で呼ばれた時は本当に嬉しかったです。

今回、瓜生さん以外は、キャストを全員変えられましたね。

松本 そうですね。まずは紀保さんに演じてもらう女性ですが、初演の執筆時から「上品でしっかりしているんだけども、どこかちょっと天然なところもあって、周りの人からとても愛されていて、常に心配されている人気者」というイメージがあって、もう紀保さんにピッタリだなと(笑)。先ほど紀保さんがおっしゃった舞台で共演したのですが、稽古の合間の雑談や、打ち上げの飲み会などで喋れば喋るほど「上品でしっかりしているんだけども、どこか抜けている」んですよ(笑)、なので『勇気出してよ』を再演すると決めた時、この役は紀保さんしかいないって、最初から思っていました。

松本さんはそうおっしゃっていますが、紀保さん、いかがですか?

松本紀保紀保 最近、強い女性の役とか、しっかりしている役回りのことが多かったので、皆さんそういうイメージなのかなと思い始めていたのですが、実は普段は全然(笑)。もう全然しっかりしてないので、松本さんに見抜いていただけたのかなと、とても嬉しいです(笑)。

松本 小松台東はコメディを標榜している劇団では無いけれど、喜劇的な要素は結構あるので、言葉は悪いけど、紀保さんならきっと“真面目にやればやるほどお客さんが笑ってくださる”んじゃないかと(笑)。とにかく、この役の女性が醸し出す魅力を、存分に引き出してくださるんじゃないかなという、演出家としての確信があります。

紀保 ありがとうございます。頑張ります。

ほかの役者さんたちは、どのような思いでオファーされたのでしょうか?

松本哲也+松本紀保+瓜生和成松本 竹井亮介さんとご一緒するのは初めてなんですが、初演時に僕が演じた役をやっていただきます。なによりも僕は、竹井さんの声が好きで、特に笑いのシーンにおいては「声のトーン」がすごく大事なのですが、竹井さんの声のトーンは、人を楽しくさせる力があると思っています。また役柄的に「紀保さんが演じる中学校の同級生の女性に、ずっと片想いをしている酒屋のナイスガイ」って設定が、竹井さんにすごく合っているなぁと思っています。次に、岩瀬亮君ですが、彼も今回初めて出てもらうのですが、舞台上の彼を何度か観ていて、人としての空気や佇まいが、小松台東の芝居に合うなぁと思って、お声掛けしました。不器用で、あんまり人と上手に喋れないのに、ちょっとカッコつけていて煮え切らない男という雰囲気が、演じていただく役にぴったりだなと。最後に、浅野千鶴さんですが、『暗く暖かな日々』(2015年2月/下北沢OFFOFFシアター)に出てもらったのですが、彼女はコント的な舞台にもたくさん出ているので、笑いの感覚に対して安心感があって、それでいてシリアスな演技もできるので、僕が舞台上で求める理想の女性を的確に演じてくれる、とても心強い女優さんです。

そのメンバーで演じる『勇気出してよ』ですが、全編宮崎弁です。紀保さんは、宮崎にはご縁はございますか?

紀保 いえ、宮崎には行ったことが無いんです。母の実家は長崎ですし、父(松本幸四郎丈)の公演に付いて、博多には何度も行っていましたが、同じ九州とはいっても、やはり宮崎弁は違うでしょうし。これから練習して、地元の人が聞いても違和感の無い、宮崎弁を喋れるようになりたいと思います。

瓜生 実は松本さんは、宮崎弁で書かれた脚本を、丸ごとテープに吹き込んだものを役者に渡してくださるんですが、それがすごく良くて、なんといっても脚本家であり演出家の松本さんが、直々に読んでいるわけですから、イントネーションや間(ま)の取り方が判るし、本当に助かります。

紀保 それをいただけるのは嬉しいですし、楽しみですね。

瓜生 でも本当のところは、松本さんの演出を受けられたらすぐに判るんですが、アクセントやイントネーションよりも、気持ちの入っていないセリフに対してのことを強く言われるので、気持ちができて、きちんと会話になっているならば、宮崎弁に関しては微調整程度だと考えたほうがいいです。気持ちがこもっていれば、言葉は伝わると。

紀保 なるほど。心得ました。

松本 よろしくお願いします(笑)。

さて、タイトルは『勇気出してよ』ですが、皆さんは普段いかがですか?
『勇気出してよ』と言うタイプですか?言われるタイプですか?

松本哲也松本 うーんどうだろう。「勇気だしてよ」って言われるタイプかな。本当に勇気が無いから(笑)。

紀保 えー、私はどうだろう……。

松本 紀保さんは勇気あるほうじゃないですか?自分でプロデュース公演を立ち上げられたり、勇気出していろいろされているイメージがありますが。

紀保 ええ?そうですか?でも、誰かに背中押してもらって、周り中に助けてもらって、ようやくって感じですから……。でも「行動せずに後悔するくらいなら、失敗してもいいからチャレンジ!」と思う時もあるから、意外と勇気があるのかもしれませんね(笑)。でも、う〜ん、どっちかなぁ(笑)。

瓜生 僕は「言ってほしいとは思っているけど、言ってもらえない」って感じかな(笑)。でもね、初演の時から思っていましたけど、『勇気出してよ』って、いいタイトルだなって。

松本 瓜生さんから「恋愛物がいい」って言われた時に、「瓜生さんが頑張る話にしたい」と思って、タイトルはすぐに浮かびました。だからタイトル先行で書き進めましたね。

では、最後に皆様から、お客様へのメッセージをお願いします。

松本哲也+松本紀保+瓜生和成瓜生 小松台東の芝居を観る度に思うんですけど、あまり演劇を観ない人も楽しめるし、よく観る人も十分満足していただける、とても稀有な舞台だと思います。身近な家族の話を丁寧に描く、まさに向田邦子のようだと最初に思った印象は、今も健在です。そして、そこかしこに散りばめられた笑いが話の軸を支えているので、笑っているうちに心を掴まれていくと思います。ぜひ、ご覧ください。

紀保 「あぁ、こういう友人いるなぁ」とか「あぁ、こういう人間関係ってあるなぁ」とか、観ているお客様が必ず誰かに共感でき、気持ちを重ねていくことができる、そういうお芝居だと思います。とても素敵な大人の恋の物語なので、女性の方だったら、例えばお父さんとか、ご主人とか、恋人とかと、もしも最近あんまり会話をしていないなぁと感じていたら、「お二人で、一緒にご覧になりませんか?」と提案したくなるくらい、いいお話だと思います。お待ちしています。

松本 とても楽しい作品だと思うので、気軽に観に来てもらって、ちょっとだけ何かを持って帰ってもらえたら、そして、ちょっとだけ勇気を出して、いろいろな大切なことを考える、そのきっかけにしてもらえるならばと思います。あとは、宮崎弁のかわいらしさとか、のんびりした感じを、味わってもらえたら嬉しいです。それと、今回の公演では、5月24日(火)と25日(水)だけ、公演終了後に“おまけ”で『松本哲也一人芝居』をやらせてもらうんですけど、先程おっしゃった、瓜生さんの一人芝居に書かせてもらった作品を上演する予定です。20分位の短編なんですが、良かったら、それも観てほしいですね。よろしくお願いします。

本日はありがとうございました。
(12月12日 三鷹市芸術文化センターにてインタビュー)
インタビュアー 森元隆樹(三鷹市芸術文化振興財団)

三鷹市芸術文化センター
星のホール

〒181-0012
東京都三鷹市上連雀6-12-14
0422-47-5122 (チケットカウンター)
0422-47-9100 (施設受付・事務局)
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