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タマーシュ・ヴァルガ(チェロ)
足立桃子(ピアノ)
[チケット発売日]友の会/6月5日(火) 一 般/6月12日(火)
2007年8月31日(金) 19:15開演
【全席指定】
会員=3,500円 一般=4,000円 学生=2,000円
500円、対象:1歳〜未就学児、定員10名、要予約(2週間前まで)
【公演名】
ウィーン・フィル首席奏者
タマーシュ・ヴァルガ(チェロ)&足立桃子(ピアノ) デュオ・リサイタル
【曲 目】
モーツァルト(G. ピアティゴルスキー編曲):ソナチネ第2番イ長調
メンデルスゾーン: 練習曲第1番、第2 番
シューベルト: アルペジォーネ・ソナタ
リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ ほか
世界中の音楽ファンを魅了するウィーン・フィル。
風のホールでは、同楽団トップメンバーが絶大な信頼を寄せるピアニスト、足立桃子との共演によるコンサートを2004年よりお贈りしてきました。
今回は、首席チェロ奏者タマーシュ・ヴァルガを迎えてのリサイタルをお届けします。
この上ないほどに柔らかく、情感と陰影に満ちたタマーシュ・ヴァルガのチェロは、聴き手の心の奥底を震わせます。そして、オペラから室内楽にいたるまであらゆる音楽に精通した知識の裏付けと豊かな音楽性が見事な調和を響かせる足立桃子のピアノ。二人が繰り広げる音の世界は、ハプスブルク家の華やかな宮廷文化と帝国時代の栄華をしのばせる重厚な文化、世紀末芸術の甘美で鋭い、絢爛たる文化が複雑に交差する都市、ウィーンそのものです。ここ三鷹でしか聴けないリサイタルに、どうぞご期待ください。
Interview ::::: 足立桃子さん(ピアノ)
ピアニストで、ウィーン・フィル首席奏者の共演者として絶大な信頼を得ている、足立桃子さんからお話をうかがいました。
『キティちゃん』から『世紀末芸術』までを愛す!?
大の猫好きで“キティちゃん”好きという足立桃子さん。キティちゃんの携帯ストラップをプレゼントすると「わぁ、うちの中の博物館入りにします!」自宅では三毛猫を飼っていて、ご自身は「みけ子さん」という愛称で呼ばれているという。そんなチャーミングな足立さんだが、音楽の話になると、その柔らかな口調から知性と教養があふれてくる。
──ピアニストになろうと思ったきっかけは?
両親が音楽好きでアマチュア合唱団に入っていたこともあり、3才からピアノというより音感教育を受けていました。でも街のおけいこ事の教室ですから、英才教育とは無縁です。高校まで普通の共学校に行っていて、ある先生から「理数系が向いていそうなので医学部はどうか」と言われて…。勉強も嫌いではなかったのですが、その際「ピアノは誰でも弾けるからお医者さんになったら?」という主旨のことを言われ、それで逆に「そんなことはないでしょう」と、音楽でやっていきたい気持ちが強くなっていったんです(笑)。
──出発点として二期会のピアニストを選ばれたのは?
大学を卒業したらなるべく早く社会に出て仕事がしたかったんです。その方が得るものが多い気がしたので。「音楽の友」(雑誌)をめくっていたらちょうどピアニスト募集のオーディション広告が載っていて…実は特にオペラに興味があったわけではなかったのですが。
──苦労されたこともありますか?
ええ。最初は指揮の見方がわからなくて何度も通し稽古を止めてしまったりして…当時の稽古場の雰囲気は厳しかったので、緊張の連続でした。でも、次第に面白さがわかってハマり、6、7 年はオペラの仕事ばかりやっていました。
──コレペティトゥア(※)というジャンルはまだ日本ではあまりなじみがないですね。
海外では、例えばロシアのピアノの巨匠リヒテルはコレペティトゥアだったそうですが、日本ではコレペティトゥア=練習ピアニストとのイメージがありますが、本場では教師ですね。また器楽曲を弾くにしても“歌う”という作業は心の中でしなければならないことです。ソロだけ弾きたいという方も一度はコレペティの経験をされたら、ご自身の引き出しが増えて底力がつくはずです。日本人でも指揮者・大野和士さんのように、全てに卓越した方が国際的に活躍され、オペラ指揮者はオペラしか振れないような誤解はなくなり、オペラに携わる人の評価は上がってきたかと思います。ピアニストも、オールマイティーさに向けての精進だけは、必要だと思うんです。
──ウィーン国立歌劇場への留学は大きな意味がありましたか?
ええ。それはもう。特にウィーン・フィルの方と知り合えた事でその後、多くの共演を通じ室内楽へとシフトするきっかけとなりました。ウィーン・フィルの方はソロの演奏も素晴らしく、ピットの中ではオペラとの共演もたくさんしていて…向こうはそれが当たり前で、ソリストだから共演はしないとか、その逆とかの垣根はないということも学びました。
──ウィーン・フィルの音楽に特徴的なことはありますか?
ベルリン・フィルが直線的、直接的であるとしたら曲線的、関接的、そして19 世紀末の美術のように「華やかさ」と「退廃的な感じ」が共存しているんです。世相などの絶望感と隣り合わせでありながら、どこか遊び心が残っている、そこがウィーンの音楽のいい所だと思います。私自身の中にも「神経を使って思い悩む反面、一旦こうと決めたら突き進む」という二重性があるので、そのままスッと音楽に入れるんですよね(笑)。
『音楽による社会の再生』とワーグナーが謳っていたように、社会に何かを発信したい…
──演奏に際してモットーにしていらっしゃることはありますか?
演奏とは感情だけのものと思われがちなのですが、音楽もリズムという重要な運動的要素、また頭脳を使う数学的要素もあると思うんです。「感性」「運動」「頭脳」の三角形のバランスが大切で、そこにもうひとつ東洋的な考え方なのですが、襟を正して師や天からのメッセージを受けるといった「音楽道」という観念を持つようにしています。
──今回のコンサートについてご紹介いただけますか?
ヴァルガさんがハンガリーの方だということもあり、オーストリア、東欧の音楽史をたどる展覧会のようにもなりそうです。また演奏会ではいつも、音楽がちょっとした社会発信になったらいいな、と思っています。例えば、昔懐かしい旋律があったら「少し親孝行しなくちゃ」と優しい気持ちになるとか、美しい風景が思い浮かんだら「環境のことも考えよう」とか、そんな身近な事でも、音楽が世のお役に立てればうれしいです。
ヴァルガさんとの共演は初めてなのですが、彼のチェロは低音の深みから高音の華やかさまでカバーしていて大変すばらしいです。人間的にも同じ目線でお話ができる素敵な方です。
──風のホールは4回目のご出演ですが、どんな感想をお持ちですか?
風のホールのベーゼンドルファー(※※) が大好きなんです。あれがなくなっていたら、犯人は私だと思ってください(笑)。それにお客様の反応も良く、直接コミュニケートできる感じがして、とても演奏しやすいといつも感じています。
(平成19年5月23日 目白にて)
※
オペラの練習の際にオーケストラパートをピアノで再現するが、オペラ歌手の教師でもあり、歌い方や演技指導まで行う職業。
※※
世界的に有名なオーストリアのピアノ製造会社。
風のホールにはスタインウェイ(米国)とベーゼンドルファーの2台のピアノが備え付けられてある。
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